経験を糧に:本田あきこ メールマガジン 2022年4月号

私が熊本でお世話になっている薬剤師の藤井憲一郎先生がいらっしゃいます。
藤井先生は若い頃、青年海外協力隊として派遣活動をされた経験をお持ちです。
私自身が現在、関わっている地方創生の観点から、先日藤井先生に、”人材育成の課題”について協力隊のエピソードも含めてお話を伺いました。

藤井先生曰く、「言葉の壁を乗り越えて想いを伝える工夫、思考のまとめ方、伝え方の活動経験は帰国後にとても活きている。」とのことでした。加えて、現地で活動する際には活動計画の立案、実行、評価も求められため、こうした海外経験の判断軸を持てたことが視野を広げることに繋がったそうです。
他方、日本を振り返ると、企業風土として、活動期間をブランクと今も捉えるところが多く、現地での成果に重きを置きすぎているのではないかというご指摘も頂きました。

また、藤井先生は、派遣村の子どもたちと話した際、「学校は楽しい?」、「将来はどんな仕事をしたい?」と尋ねると、まだ小学校一年生くらいの子どもたち、ほぼ全員が「国のためになる人になりたい」と答えたそうです。
自分の国をよくしたいと願う子どもたちのまっすぐな眼差しに感動すると同時に、日本の子どもたちの自殺、他殺といった現状に、日本社会の閉塞感を感じたそうです。また、藤井先生は、「日本では愛国心を表現すると、軍国主義と結び付けられてしまう。国のためになるという発想は、多くの問題を解決することをネパールの人々から学んだ。」と結んで下さいました。
藤井先生のご経験を踏まえたお話に共感し、示唆に富む貴重なご意見をいただいたことに感謝でいっぱいの時間でした。

海外で学んだ経験はむしろ、人生100年時代という長い人生の中で価値ある財産となって活かされるものであると感じます。若い方々がそうしたことにチャレンジしたいと思える社会、また世界へチャレンジしたいと願う皆様のためにも、環境整備に私も努力を続けていきます。

参考資料
2020年09月25日
JICA議連による申し入れ

http://honda-magazine.info/_cs?m=mag_NML&c=146&u=45

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